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DP570 - マルチチャンネルオーディオツール

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ドルビーDP570 マルチチャンネルオーディオツールは、マルチチャンネルオーディオを含むプログラムソースのマスタリング、オーサリング、放送を行う、ポストプロダクション、DVD 制作、DTV 制作などの施設が直面する問題の多くを解決します。

DP570 を使用することによって、最大8 チャンネルのオーディオを持ちドルビーEやドルビーデジタルでエンコードすることを前提としたコンテンツの準備作業を大幅に簡略化できます。また、最終的に視聴者にどのように聞こえるかを正確にモニターすることが可能です。

DP570 は適当なマルチチャンネルのモニター機能を備えていないコンソールと組み合わせたとき、特に大きなメリットを発揮します。計4 組で構成された最大8 チャンネルのオーディオを入力として、内蔵のルーターを使用し、元の順序とは無関係にSMPTE 推奨チャンネル順で(やはり4 組で)出力します。Cat.No.548「アナログオプションカード」を追加すると、5.1 チャンネル、2 チャンネル、モノの各出力を、それぞれ独立した3 系統のスピーカーシステムに送り出せます。

さらに、DP570 を使用することによって、オーディオメタデータを作成し、その機能をフルに利用できるようになります。オーディオメタデータというのは、ドルビーデジタルのビットストリームによって視聴者のデコーダに送られる、「データについてのデータ」です。メタデータによって、適正な再生の保証、リスニング環境に応じたダイナミックレンジの調整、他の放送ソースと一致するよう(ダイアローグレベルを基準とする)平均音量を制作者が設定することなどが可能になります。

DP570 があれば、新しいメタデータの作成と、あらかじめ付加されているメタデータの修正を行えます。例えば、ダイアローグ正規化(dialnorm)の値を測定し、適正な値を設定するための、2 つの新技術が採用されています。

それと同じくらい重要な特徴として、メタデータが民生用デコーダに与える効果を、外付けのエンコーダやデコーダを必要とせずに、作業中にリアルタイムでモニターする機能があります。これを使うと、例えば、マルチチャンネルプログラムが2 チャンネルの民生用デコーダで適切にダウンミックスされるように調整を行うことができます。また、Lt/Rt ダウンミックスを正しくモニターできるように、ドルビーサラウンドプロロジックデコーダが内蔵されています。メタデータは、独立したデータストリームの形でDP570 から出力され、後からドルビーE エンコーダまたはドルビーデジタルエンコーダを使ってマルチチャンネルオーディオと組み合わせられることになります。

DP570 は広範囲な汎用入出力制御を備えており、Windows PC からリモート操作するためのソフトウェアが同梱されています。フル機能を備えた専用のリモートユニットも、今後発売される予定です。

メタデータとは

ドルビーデジタルは、DTV 放送、衛星放送、デジタルケーブルシステム、DVD ディスクなどで使用されている、標準オーディオ符号化システムです。ドルビーデジタルでは、マルチチャンネルプログラムの音声だけでなく、その音声についての情報も伝送されます。オーディオメタデータと呼ばれるこの情報は、制作またはポストプロダクションの工程で付加され、民生用レシーバーに搭載されたドルビーデジタルデコーダによって、オーディオ再生に対する調整を行います。

メタデータを使って、個々のプログラムが制作されたときの本来のフォーマット(モノ、ステレオ、マトリックスサラウンド、ディスクリートサラウンド)を明示し、常に適切な再生モード(「チャンネル構成」と呼ばれるもの)が使用されるようにできます。また、ダイアローグレベル(dialnorm)を基準として、リスナーがプログラムを切り換えたときに一定の音量が保たれるようにするためにも使用します。さらに、小音量でのリスニング用に、あらかじめ決められた量のダイナミックレンジ圧縮(dynrng)を制作者が適用することも可能になります。

DP570 によって、簡単かつ低コストなメタデータの作成及びモニタリングを実現でき、それによって視聴者の耳にドルビーデジタルプログラムが制作者の意図通りに聞こえることを保証できます。

DP570バックパネル

仕様

オーディオサンプリングレート 48kHz(±0.1%)、44.1kHz(±0.1%)、32kHz
ビデオフレームレート 29.97fps 及び25fps
周波数特性 20Hz〜20kHz±0.5dB
全高調波歪 1kHz で0.01%以下 20Hz〜20kHz で0.02%以下
ダイナミックレンジ 100dB 以上
オーディオワード長 最大24 ビット
オーディオ遅延処理 ルーター:最小16 サンプル。最大1 ビデオフレームまでユーザー設定可
エミュレータ:最小16ms
プリセット 32 種類のシステム設定プリセットを保存/呼び出し可能
デジタルオーディオ入力 BNC コネクタ(メス)×5、AES-3ID-1995(SMPTE 276M)
デジタルオーディオ出力 ルーター:BNC コネクタ(メス)×4、AES-3ID-1995(SMPTE 276M)
エミュレータ:BNC コネクタ(メス)×4、AES-3ID-1995(SMPTE 276M)
メタデータ入力ポート 背面:D-SUB 9 ピン(メス)×2、RS-485(SMPTE 207M)
メタデータ出力ポート 背面:D-SUB 9 ピン(メス)、RS-485(SMPTE 207M)
シリアルリモートコントロール入力 前面:ミニDIN 8 ピン(メス)、RS-232
背面:D-SUB 9 ピン(メス)、RS-485(SMPTE 207M)
汎用入力ポート 背面:D-SUB 15 ピン(メス)、0〜5V TTL レベル
汎用出力ポート 背面:D-SUB 15 ピン(メス)、0〜5V TTL レベル
コントロール出力ポート 背面:D-SUB 9 ピン(メス)、RS-485(SMPTE 207M)
イーサネットポート 背面:RJ-45(メス)、10BASE-T
電源仕様 90〜264VAC、50〜60Hz、自動切り換え。最大40W
サイズ及び重量 2U ラックマウント、3.5×19×13 インチ(88×483×330mm)
本体重量:10.5 ポンド(4.8kg)
環境条件 動作時:+32°〜+122°F(0°〜50℃)、自然対流による冷却、
湿度0〜98%(結露無きこと)非動作時:-68°〜+158°F(-20°〜+70℃)
保証 1 年間無償保証(部品及び工賃)
本製品の仕様は予告無しに変更されることがあります。