What's new? - ADAM Audioの最新情報

東映株式会社 京都撮影所 ポスプロセンター

1926年に設立され、創立90年以上という、京都の映画撮影所の中でも一番長い歴史を持つ東映京都撮影所。劇場映画、テレビドラマの歴史そのものを築き上げてきたといっても過言ではないこの撮影所は、広大なオープンセットを映画村として入場できることで、京都・太秦の名観光スポットとしても多くの人々に親しまれています。今回、東映京都撮影所の映画スタジオのリニューアルに伴い、音関連のスタジオルーム各部屋にADAM Audio SシリーズのモニタースピーカーS3HおよびS2V、AXシリーズのA3X、そしてSubシリーズのSub7Sub8Sub10Sub12が新しく導入されました。リニューアルの背景や、撮影所におけるモニタリングの重要性などについて、ポスプロセンター サウンドコーディネーターの桜田様と同センターの横山様にお話を伺うことができました。



東映京都撮影所について簡単な説明をお願いします。
桜田様(以下、敬称略):ここ東映京都撮影所では年間約60本のテレビドラマを製作しています。 その仕上げ部門である編集部と録音部は、今までそれぞれ違う建物で作業をしていましたが、今回の仕上げ部リニューアル化に伴い、編集部・録音部・試写室全てを同じ建物の同じフロアにまとめることで、サーバーを介してのやり取り、また東京のデジタルセンター(東映ラボ・テック)とのHARBOR回線での接続が可能になりました。 試写室、MAルーム、音の仕込み部屋、フォーリーなど音関係は全て新しい機材を導入し、6月半ばから稼働し始めました。



スタジオのリニューアル後、どういったプロジェクトを手がけられましたか?
桜田: 最初に仕上げたのは7月12日から放送される「遺留捜査」2話目となります。本当は1話目からスタートさせたかったのですが少し間に合わず、旧MAルームでの仕上げになりました。

スタジオを理想的なワークスペースにするためには、何が大事だと思いますか?また、これまでのスタジオワークの経験の中で、モニタリングに関連して一番よく遭遇する問題があったら教えてください。
桜田:その作品に携わったスタッフ(監督、プロデューサー、作曲家など...)それぞれの思いや細かな注文、要望を汲み上げ、迅速かつ平和的に対応できる事。 長時間の張りつめた雰囲気の中、気持ちのいい音で作業できるようなモニターシステムである事。耳に疲れる音だと気持ちもザラザラになります。スタジオが快適な空間であれば、仕事も雰囲気良く進める事ができると思います。 昔はよく自分の整音した作品の放送を観て、台詞が聴きづらかったり音楽が低すぎたり(大きすぎたり)、MAルームでのバランスと違って聞こえることにガックリ来ることがありました。MAルームのモニターで気持ちよくMIXしていても、家庭用のモニター環境でのバランスが良くなければ何の意味もありません。モニター環境が変わってもバランスがなるべく崩れないようなMIXを目指しています。



完璧なスタジオモニターの条件を上げるとしたら、どういった条件が思い浮かびますか?また、モニターを選ぶときには、どういった点を気にして選んでいますか?
桜田:テレビドラマを整音するにあたり一番大切なのは台詞の明瞭さだと思っています。 台詞が分かって初めて音楽も効果も生きてきます。そういった意味で音の再現性と解像度の高さは重要です。また、音楽と効果音をバランスよく表現できる音像の正確さと分離感、位相感も必要になります。 仕込み部屋で作り込んだ音が、MAルームで正確に再現される事も重要で、今まではMAルームと各仕込み部屋のスピーカーがバラバラでしたので、MA中自分の思った音が出てくれなくて苦労することがありましたが、今回リニューアルにあたり、MAルーム、仕込み部屋、試写室、全てにADAMのスピーカーを導入させていただいたので、その点は改善されるだろうと思っています。

ADAMモニターを初めて聞いたのはどこでしたか?初めての印象を覚えていますか?
桜田:新しいスタジオにADAMのスピーカーはどうだろう...という話が出て、昨年6月にスタッフ全員でコンチネンタルファーイースト様にて試聴させていただいたのが初めてです。 伸びやかな高音が気持ちよくて聴きやすく、音像がフラットで自然な感じに聴こえ、全体的なバランスの良さを感じました。 二回目は当時作業していた旧MAルームや各自の仕込み部屋に持ち込み、試聴させていただきました。この時は東京で視聴させていた時とは違い、伸びやかな高音も全体の奥行き感も感じられず、あれ?って思いましたが、ドイツから送られてきたばかりのものでエイジングの時間が無かったからだと、後から聞かされ納得しました。(注:製品が日本に入荷後、すぐに試聴していただいたため、新品の堅さが残っていたものと思われます。)



ADAMを実際に使用してみた感想はいかがですか。
桜田:ADAMのスピーカーに一番感動したのはこの新しいMAルームで初めて試聴した時です。機材がようやく揃い、じゃあ前にMIXしたものでもちょっと出してみようか・・・って感じて鳴らしてみたら、あまりの音の美しさに感動!うれしくてガッツポーズ!でした。解像度の高さ、音の広がり、心地の良い音色・・・等など、とにかく私の大好きな‘音’だったのです。これからこのスピーカーで仕事ができると思うと、うれしくてワクワクしたのを覚えています。

横山:試写室でのMA作業用にもADAM S3Hを導入していますが、アコースティックの調整の際、周波数特性を確認すると、非常に高域まで出ている結果が出て、調整業者さん始めスタッフも皆非常に驚きました(笑)。 でもしいて言うならば、「響」を初めとするMAルームにはADAM A3Xを導入していますが、もう少し大きいエンクロージャーのタイプが良かったかなという所ですね。 最初実際に部屋の中で見た時には「こんなに小さいの!?」と思いました。音圧やクオリティには何の問題もありませんが、これは完全に見た目だけの問題です。

桜田様、横山様、どうもありがとうございました!



東映京都撮影所:http://studios.toei-kyoto.com/
東映京都撮影所ポスプロセンター東映京都撮影所:http://studios.toei-kyoto.com/facility/postproduction.html